第5章では家づくりのパートナーである住宅会社を絞る方法についてご紹介しました。
ですが、1社に絞るためには決め手に欠けていたかもしれません。
そんな方のために、この会社と一緒に家をつくっていきたいと見極めるポイントをご紹介していきたいと思います。
第5章では1か月間ずつ数社の住宅会社と付き合っていただきたいとお話しました。
その中で、売り込みをしてくる会社ではなく、聞き手になってくれる会社を選びましょうとお伝えしました。
でも、聞き手になってくれる住宅会社がその数社の中に2社あった場合、どちらの会社をパートナーとすればいいのか悩んでしまいますよね。
さらに、1か月付き合う数社を決める時にも、どの会社と貴重な1か月を使うべきか悩みますよね。
そんな時に、見極められる質問をご紹介します。
住宅会社を見極める質問①
この質問を担当者にしてみましょう。
と思うかもしれませんが、これだけでいろいろなことがわかります。
この質問に正解はありません。
でも、この質問の答えに共感できるかどうか。ここが重要になります。
できれば、同じ住宅会社の複数の人に聞いてみると良いでしょう。
複数人にこの質問をすることで、その会社の方向性や答えに一貫性があるかどうかがわかります。
と思うかもしれません。
それは、家づくりに関わる人が同じ方向を向いているということが重要になるからです。
中には、
なんて答える人がいるかもしれません。
しかし、お金を稼ぐ方法は他にもたくさんあります。
面接のように感じてしまうかもしれませんが、家づくりの仕事をしていることには、何かしら理由があるはずです。
その理由を聞いてもらいたいのです。
という方のために、例をご紹介したいと思います。 例えば
家づくりをしている会社AとBがあるとします。
A会社では家づくりのサポートをする際に、
要望ばっかりでやってられないよ
あーかったるい
なんて不満ばかりがつのっていきます。
B会社では
手が空いてるから手伝えないかな?
もっとお客様の話を聞いてみたほうがいいのかな?
など前向きな会話が多いかもしれません。
どちらの会社も家づくりを仕事としています。
しかし、A会社とB会社では家の出来上がり、客の満足度は違うかもしれません。
極端な例に感じるかもしれませんが、どちらの会社に家づくりを頼みたいかと言われたらB会社ですよね。
同じ家づくりでもB会社は、全員がお客様のためを思って仕事をしています。
「どうして家づくりの仕事をしているのですか?」という質問は、どんな思いで仕事をしているのかを知るための重要な質問なのです。
という方もいらっしゃるかもしれません。
口の上手い営業マンだと、思ってもないことをペラペラ言ってきそうですよね。
そういう時のために、「どうして家づくりの仕事をしているのか?」という質問にプラスして聞いていただきたい質問をご紹介します。
住宅会社を見極める質問②
です。
こんな思いで家づくりをしていますと言われた時に、それをどうしたら知ることができますかということです。
口の上手い営業マンは口からでまかせを言っているかもしれないので、証拠を見せてもらいましょう。
ただ、思っているだけではなく実行しているということが知りたい!というアピールをするのです。
思いを実行した成果を確かめなければ、本当にその思いに沿って行動しているのかわかりませんからね。
成果を確かめる方法としては
・見学会や相談会などのイベントの感想を紹介してくれる
・家を建てる計画途中の様子を紹介してくれる
などがあると思います。
「それはどうやったら知ることができますか?」という質問に対しても正解はありません。
答えに対して、共感ができるか、住宅会社との価値観があっているかを確認することが重要なのです。
決して答えばかりに注目せず、どのような回答の仕方なのか、話し方なのか、住宅会社との担当者の様子から、家づくりのパートナーにふさわしいか選んでくださいね。
このような2つの質問で家づくりのパートナーである住宅会社を1社に決めることができると思います。
住宅会社を決めるとそこから本格的に家づくりがスタートするわけですが、家づくりをしている中で誰もが陥ってしまう考え方についてお話ししていきたいと思います。
誰もが陥りやすい考え方とは?
安さばかりを気にするのは要注意!
本格的に家づくりをスタートしていくと、要望を出せば出すほど予算をこえてしまうという壁が立ちはだかってしまうと思います。
第1章でご紹介した自分や家族の思いを知っていく過程では、あまり予算を気にしていなかったと思いますので、
と値段ばかり気にしてしまいがちです。
そして、いつの間にか建築費を抑えることばかりに労力を費やすことになってしまいます。
これまでご紹介してきた「後悔しない家づくり」という大きなテーマの中で、重要なのは家づくりを楽しむということです。
なのに、家づくりを開始するとどんどん予算が足りなくなって、建築費を抑えることばかり考えるようになることに・・・。
これは、家づくりを楽しんでいるのでしょうか。
これで、本当に後悔しない家づくりができるのでしょうか?
想像するだけでわかると思いますが、費用ばかり気にして建てた家には後悔が残ってしまうと思います。
と思いますよね。
と思うかもしれませんね。
しかし、家づくり素人が考えるコストダウンのアイデアは、普通の住宅会社であれば知っているのが当たり前です。
と思ったでしょうか。
そんな時は、いつも打ち合わせしている人がどんな人か考えてみましょう。
いつも打ち合わせしているのは本当に家づくりを知っているプロの建築士ですか?
あまり経験や知識のない営業マンが窓口となって打ち合わせをしていたり、パソコンに向かって間取りをパズルのように組み合わせているだけの建築士の場合、責任逃れのために素人の意見をそのまま採用してしまうことがあります。
打ち合わせしてくれる人は設計や施工や法律や環境などの知識があり、さらに価値観を聞き出すコミュニケーション能力も必要となります。
もちろん、第5章から本章にかけてお話しした通りに、住宅会社を選んでいただければしっかり聞き手となってくれる、家づくりに対する思いにも共感できる会社を選んでいると思いますので、責任逃れをするような会社をパートナーに選んでいないと思います。
そのため、コストダウンについては住宅会社に任せましょう。
後悔しない家づくりに重要なのは家づくりを楽しむこととお伝えしました。
コストダウンではなく、家づくりで大切にしていることを探し、考え、思い、それを住宅会社に伝えましょう。
「毎日が楽しくなる暮らしってどんな暮らしなのか?」を見つけください。
これは住宅会社にはできないし、わからないことなのですから。
「こだわり」に悩む・・・
安さ以外に悩むのが家に対する「こだわり」です。
建築士に設計を依頼すると、
なんて、聞かれることがあるそうです。
と難しく考えてしまう方が多く、これも陥りやすい考えなんです。
というか、家づくりのこだわりがなくても大丈夫です。
最初からこだわりがなくても、家づくりのプロと一緒に時間をかけて一緒に見つけていけば良いのです。
「こだわり」という言葉にこだわりすぎないで、家づくりを楽しみましょう。
家づくりのパートナーである住宅会社に、これからの暮らしのことや楽しみや思いを話していったら、自然に形になり、「こだわり」になっていくと思います。
これまでの第1章「まず自分・家族の思いを知ること!」や第3章で「土地を選ぶ時の基準を決める!」「判断基準」について触れましたが、「こだわり」とは少し違います。
判断基準・・・
住宅ローン、土地、住宅会社選びの決断をするために知っておきたい、価値観や信念のこと
こだわり・・・
もっと具体的になった要望のこと
です。
「判断基準」は最初から知っておく必要があり、「こだわり」家づくりのプロセスで徐々に気がつくものなのです。
今回は、住宅会社を1社に決める決め手となる質問と住宅会社が決まった後に陥りやすい考え方についてご紹介しました。
第7章では、住宅会社にどのように要望を伝えた方が伝わるのか?についてご紹介していきたいと思います。
住宅会社にしっかり自分や家族の要望を伝えないと、思い通りの住宅はできません。
なので、要望の伝え方も学んでおきましょう。
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住宅会社に思いをしっかり伝える!【第7章】
第6章までを読んでいただいた方は住宅会社を1社に決める方法がわかったと思います。 やっと、決めた住宅会社へ第1章で知っていただいた自分・家族の思いを伝える時が来ました。 この思いをしっかり伝えることが …
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