第6章までを読んでいただいた方は住宅会社を1社に決める方法がわかったと思います。
やっと、決めた住宅会社へ第1章で知っていただいた自分・家族の思いを伝える時が来ました。
この思いをしっかり伝えることが大切です。
第1章をしっかり実践していただいた方はこのように思いますよね。
もちろん、文字にしてあることで伝え漏れを防ぐことができますし、優先順位をつけておけば迷った時に決断をすることができます。
しかし、これだけで自分と家族の思い全てを住宅会社に伝えることはできるでしょうか。
要望を文字にしたメモを渡すだけでは、正確な思いまでは伝えることができません。
住宅会社には思いをしっかり伝えることが大切となります。
そのためには、どのように思いを伝えるといいのでしょうか。
今回は、住宅会社へ思いを伝える方法と家づくりを進めていく中で抱えてしまいやすい悩みの解決方法をご紹介していきます。
では、思いを伝える方法からご紹介していきましょう。
住宅会社へ家づくりへの思いの伝え方
住宅会社の方から
と言われた際、
第1章で考えた要望をお伝えすると思います。
◎.友達が来た時に、家電などが見えていると生活感がでるから隠せる収納が欲しい
○.庭で夏にはプールができるようにしたい
△.暖炉が欲しい
○.屋上でBBQしたい
◎.くつろげるスペースとして和室が欲しい
と教えてあげます。
でも、文字にしてしまうとなんだか伝わりにくいですよね。
家づくりへの思いは一気に伝える必要はありません。
一気に伝えようとすると住宅会社には伝わりにくくなってしまいます。
何回もヒアリングをしてもらって、丁寧に伝えていきましょう。
話を進めていく中で、考え方や思い、要望が変わるのは当たり前です。
なぜ考えが変わっていくのでしょうか?
それは、住宅会社に要望を伝えていく内に、自分の中で本当の希望に気づいていくからです。
要望は文字では伝わりにくく、要望も変わっていくものだとお伝えしました。
では、どのように伝えれば住宅会社に思いをしっかり伝えることができるのでしょうか?
思いは臨場感をもって伝える!
臨場感をもって伝えるというのは、未来の楽しい生活をイメージして、ストーリーをつくり、疑似体験してみて、温度や風を感じ、家族の笑い声を聞いてみて・・・これを住宅会社に伝えるということです。
見えたこと、聞こえたこと、香ったこと、体感したことなど、五感を使って表現するということです。
という方のために、例を紹介したいと思います。
例えば旅行にいったことを友達に話すことがあると思います。
とだけ話す人は少ないのではないでしょうか。
もし、旅行にいった話をするのであれば、
大涌谷の温泉卵って真っ黒なんだよ。知ってた?
など、詳しい状況説明をすると思います。
実際に体験したことのないことでも、読んだ本の内容を紹介するときも同じですよね。
主人公の△△が◇◇の世界を冒険するんだけど、そこで◎◎っていう敵がでてきて・・・・・・・すっごく面白くて、おすすめだよ。
というように、その本を読んでいない人でもイメージがわかりやすいように臨場感をもって説明すると思います。
実際に体験したことやイメージしたことを相手にも同じイメージを持ってもらえるように詳しく話すと思います。
これが臨場感をもって伝えるということです。
家づくりへの要望を伝える時は、なぜか省略して話してしまいがちです。
しかし、同じイメージを共有できなければ、思った通りの家はできません。
同じイメージを共有できるように、思いを臨場感をもって伝えましょう。
主語を付けて伝える
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方のために、「主語を付ける」ということを伝授したいと思います。
要望に主語をつけるということは、対面キッチンが欲しい方の場合、
としか伝えない方が多いと思いますが、これに具体的な主語をつけるということです。
「対面キッチンが欲しい」という言葉には、主語が隠れていると思いますが、もし「私」という主語が隠れていた場合、役割も付け加えましょう。
役割とは、母親、妻、娘、女、会社員、主婦……お店に入ればお客さんなどの自分の役割のことです。
この役割は人それぞれ違うので、自分に置き換えて試してみてください。
同じリビングに対する要望でも、時間と役割が異なっています。
その役割は、同じ場所でも場合によって優先順位が変わってきます。
毎日の生活を楽しむにはどうしたら良いのか。
どんな状態なら、リラックスできるのか。
このような場面をイメージして、主語をつけて伝えてみてください。
場所、時間、役割の3つを具体的にして、要望を伝えると住宅会社に多くの情報を与えることができます。
このように思いを伝えることで、本当に大切にしているものを住宅会社に伝えることができるのです。
家づくりを進めていく中で抱えてしまいがちな悩み
住宅会社の提案してきた間取りがなんか違う・・・
家づくりを進めていくと、要望から間取りの打ち合わせをすることになります。
そこで、住宅会社が提案してきた間取りがなにか違うと感じることがあると思います。
でも何が違うかわからないから、
と伝えてしまいがちです。
なぜこんなことが起こるのかというと住宅会社に依存しているからです。
住宅会社に依存していると流されることしかできず、住宅会社主導の家づくりになってしまいます。
では住宅会社に依存しないためにはどのようにすればいいのでしょうか。
解決法① 決定権は自分にある
住宅会社に依存しないためには、家づくりにおいて決定権があるのは自分だと自覚することが大切なんです。
決定権があるのは住宅会社ではありません。
土地選びから始まり、住宅会社選びや間取りの決断。
さらに、壁紙の色や照明器具や設備などの沢山の決断は全て自分がしていく必要があります。
そして、全ての決断に、責任を負わなければなりません。
住宅会社は選ぶための判断基準を教えてくれます。
その判断基準をもとに、自分が責任を持って判断し選ばなければなりません。
では、自分で決断をしていませんし、決断に責任を持っていませんよね。
それでは、後悔しない家づくりはできません。
まずは、家づくりの決定権は自分にあることを自覚しましょう。
解決法② 良いところを探す
住宅会社から提案された間取りプランに対し、違うところばかりを探そうとしていませんか?
これでは、住宅会社の人もやる気を失ってしまいます。
間取りではなくて、自分を否定されているような気分になってしまうのです。
これまで、後悔しない家づくりには家づくりを楽しむことが必要だとお伝えしてきました。
これで、家づくりを楽しめるでしょうか?
欠点ばかりを指摘するよりも、良いところを集めていった方が良い間取りができるし楽しめる気がしませんか?
欠点ばかり指摘したくなってしまった時は、
と相談してみましょう。
もちろん、間取りは住宅会社だけが考えるものではありません。
自分でもどうすれば良い家になるか、どんな間取りにすればいいのか考えることが大切です。
これを意識することで、住宅会社に依存しない家づくりができるはずです。
どうやって断ればいいの?
第5章(後悔しない家づくりには・・・【第5章】住宅会社を絞る方法!)で数社の住宅会社と1か月間付き合って比較しましょうとお伝えしました。
第6章(後悔しない家づくりには・・・【第6章】住宅会社を1社に決める決め手!)でお伝えした通り1社に決めたとしたら、他の会社にはどのように断ればいいのか悩みますよね。
と思ってしまうかもしれませんが、無料で設計や見積もりをしてもらって時間をかけてもらったのに、何も伝えないなんて失礼ですよね。
と思うかもしれませんが、意外と手間と時間を使ってくれています。
なのでしっかり断りの連絡をしましょう。
断るときは!
と伝えるだけで構いません。一言感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。
もし、
と聞かれたら、正直に伝えましょう。
その住宅会社の欠点を伝えるのではなく、家づくりのパートナーとして選んだ住宅会社の良いところを教えてあげてください。
断られた住宅会社も勉強になって、きっとこれまでかけた時間も無駄ではなかったと思ってもらえますよ。
今回で、第1章~第7章かけてご紹介してきた『後悔しない家づくりには』は終了となります。
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まず自分・家族の思いを知ること!【第1章】
どんなことにも方法や順番があります。 車の運転免許を取得するのなら、自動車学校に行って、講師からの講習を受けて交通法規を学び、試験を受けて免許を取得しますよね。 家づくり(注文住宅を建てる)にだって、 …
後悔しない家づくりをする方法をわかっていただけたでしょうか。
家づくりをする方法はもっとたくさんあります。
こんな方法じゃなくて、価格だけを重視したい!や、もっと早く家が欲しい!という方には合わない方法かもしれません。
しかし、せっかく家を建てるんだから時間をかけてもいいから後悔しない家をつくりたい!という方はぜひ参考にしてみてくださいね。
皆さんが後悔しない家づくりができるのを応援しています!!