家を購入する時に心配なのが、住宅ローンですよね。
毎月、賃貸住宅の家賃程度の支払いだと思って購入したら
ということになってしまうことも。
なぜ、このようなことになってしまうかというと、家を買う前にしっかり資金計画をしていないからなんです。
では、どんな資金計画をすれば家計で苦しくならなかったり、破産しないようになるのでしょうか?
今回は、破産しない資金計画についてご紹介していきたいと思います。
頭金の最低ラインとは?
住宅ローンでの破産を避けるためには、できるだけ借入金を減らすことが大切です。
そのためには、頭金を多く準備することが重要となります。
一般的に頭金の最低ラインと言われているのが「物件価格の2割の金額」です。
しかし、ただ単に物件価格の2割の額を用意すれば問題ないということではなく、購入する土地の土地価格の下落率から頭金の額について検討した方が良いのです。
なぜ、家を売却することを家の購入時から考えておかなければならないのかについてはこちらでご紹介しています。
では、住宅ローン破産にならないための頭金について詳しくご紹介していきます。
住宅ローン破産にならないための頭金とは?
①「新築」を購入する場合
・頭金は物件価格の1割以上
・物件価格の年率下落が-3%未満の地域にすると・・・
日本の場合、「新築住宅」と「中古住宅」の価値には大きな差があります。
そのため、「新築住宅」に入居した時点で物件の価値は1~2割程度下がってしまうと言われています。
今回、新築住宅に入居後15%価値が下落するとして、住宅の資産性についてグラフを作成してみました。
グラフの作成条件
金利:1.5%
下落率:1%、3%、5%、7%で比較
住宅ローン借入期間:30年
頭金が物件価格の1割の場合
このグラフの場合、価格が毎年-3%程度落ち込む地域においては頭金が1割以上であれば、15年以内に物件の資産価値が住宅ローンの残債よりも上回ります。
頭金なしの場合
頭金なしで価格が毎年-3%程度落ち込む地域の場合は、物件の資産価値が住宅ローンの残債よりも上回るまでに15年以上かかってしまいます。
そのため、早めに住宅ローンの残債よりも物件の資産価値を上回るためには1割以上の頭金を準備した方がいいでしょう。
土地の価値の下落率については、過去のデータをみて予測することができます。
公益社団法人東京都不動産鑑定士協会が提供している『東京都の地価googleマップ版』で日本全国の地価を調べることができますので参考にしてみてください。
②「新築」を購入する場合
・頭金は物件価格の2割以上
・物件価格の年率下落が-5%以上の地域にすると・・・
頭金が物件価格の2割場合
物件価格の下落率が-5%以上の地域を選んでしまうと、頭金を1割準備しても住宅ローンの残債よりも物件の資産価値が上回るためには20年近くの期間を要してしまいます。
住宅購入を購入して10年~15年経過すると、子どもが大学進学をしたり、親との同居などライフステージが変わるタイミングとなります。
ライフステージが変わるときに、家を売却してまとまったお金を手に入れようとしても、物件の売却価格よりも住宅ローンの残債が上回ってしまうため、思った時に売却することができません。
お金が必要な時に、住宅ローンの支払いも重なるので住宅ローンが払えなくなるなんてこともあります。
「新築住宅」は入居後に1~2割程度、物件価値が下がってしまいますが、「中古住宅」を購入して入居した場合は、「新築住宅」ほどの物件価値下落はありません。
「中古住宅」への入居後1か月ほどで家を売却したとしても、購入価格とそれほど変わらず売ることができます。
中古住宅で頭金なしの場合
しかし、中古住宅でも、どの地域の家を購入するのかが重要になります。
土地や不動産の価値が大きく下落してしまう下落率が5%以上の地域の場合、住宅ローンの残債よりも物件の資産価値が上回るためには20年近くの期間が必要となります。
できるだけ早めに住宅ローンの残債よりも物件の資産価値が上回るためには・・・
・「新築」よりも「中古」を選ぶ
・充分な頭金を準備しておく(物件価格の10%以上)
・土地や不動産の価格が大きく下落しない地域を選ぶ
将来、スムーズに家を売却するためには・・・
家族のライフスタイルが変わっていく中で、家の売却をスムーズに行うためには、やはり物件価格の下落率が小さい地域の住宅を選ぶことが重要となります。
できれば、
・価格下落率が年平均1~2%程度で収まる地域
・少しでも価格上昇が見込まれる地域
の住宅を購入することで、売却時にローン残債よりも売却価格が高くなり次の住宅購入の際の頭金とすることができます。
しかし、この売却は「ダウン・サイジングの買い替え」である、子どもが独立して一回り小さい家を購入する際の頭金をイメージしています。
土地の地価水準の変動推移を調べる!
家を購入する際は、土地の価値の下落率が低い地域の土地を選ぶことが大切とお話しました。
では、どのように土地の地価水準を調べるのかについてご紹介していきたいと思います。
先ほどご紹介した『東京都の地価googleマップ版』を開きます。
多数の色の斑点が付いた日本地図が表示されます。
そこで、家を購入しよう考えている地域をズームアップし、購入検討している土地の近い場所の斑点をダブルクリックすると、土地価格の詳細データが出てきます。
このサイトの土地の価格は、国土交通省や都道府県が毎年同じ時期に行っている公式の調査結果となります。
土地価格の詳細データには「地価の推移」が表示されていますので、過去10年ほどの価格変動率を平均として計算した平均変動率が「価格下落率」の目安となります。
もし、10年間の地価の推移が表示されていない土地であれば、他の近くの土地に関しても同じように平均変動率を計算することで土地の価格下落率を調べることができます。
このように、しっかり土地の価格の下落率を自分自身で調べることで、購入時から売却することを考えて家を購入することができます。
となってしまったとしても、土地価格の下落率が小さい土地での住宅を購入していれば、住宅ローンの残債よりも高い売却価格で売却することができるので、住宅ローン地獄から解放されてローンの支払いに困らない家の購入資金にすることができます。
土地価格の下落率が小さい土地を購入するということは、資産となる家を購入するということに繋がります。
人生で一番高額と言われる家を購入するのであれば、できるだけ資産価値の高い家を購入したいですよね。
そうであれば、自分でしっかり土地の価値の下落率を調べることが重要ですよ!