家を建てる時の費用は大きく2つ
家を建てるときの費用は大きく分けて2つあります。
この2つとは「土地の価格」と「家の価格」です。
土地にかかる諸経費とは?
土地にかかる諸経費を計算してみると土地の仲介手数料は、土地代の3%+60000円+消費税となりますので、たとえば2000万円の土地だとすると約70万円の費用がかかります。
それからローンを組むのに保証金がかかります。
一括で払うタイプと金利に上乗せするタイプがあります。
金利に上乗せのほうがはじめの経費は安くなります。
しかし、一括で支払うよりも最終的には多く支払うことになります。
2000万円借り入れの場合は45万円ぐらいが相場です。
そして登記費用といって登記簿上の土地の所有者を売主から買主に買えるための手続きがあります。
一般的には15万円から25万円です。
その他土地代の印紙代2万円、ローン金融機関手数料約3万円、ローン契約の印紙代約2万円、登記費用といって、借りたお金が返せなかった時の担保代など合わせて全体で約160万円の諸経費がかかります。
家の建築費の詳細とは?
建築費は、建設業者が見積もりを出す金額で決まります。
その見積もり金額の中に地盤改良費、申請費用、照明器具、カーテン、空調、外構工事が含まれているのか含まれていないのか確認が必要です。
家電や家具を新築時にどこまで購入するかどうかの検討が必要です。
いろいろなことを想定して予定しておくことが大切です。
家を建てるには、もう一つ建物にかかる諸経費を考える必要があります。
下水道工事は、水道を自分の土地まで引っ張ったり、下水に接続するために市町村に支払う費用です。
公道から敷地内に引くために必要なお金です。
そしてガス引き込み代も必要です。これは公道からガス管を敷地内に引き込む工事です。プロパンガスなら不要な場合や、建築工事に含まれている場合もあります。
それから、火災保険として、建物の構造や建っている地域、保険会社、地震保険にするかどうかで費用は異なります。
木造2階建てを35年一括払いだと45万円ぐらいが一般的です。
その他土地代の場合と同様に、印紙代などを入れて建物代を1650万円と考えて約185万円ほどになります。
その他に地鎮祭などにも別途費用がかかります。
地鎮祭は、土木工事や建築などの工事を始める前に行い、土地の神を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得るためのもので、工事の無事と安全を祈願するものです。
神式と仏式がありますが、一般的には神式で行います。
地鎮祭のことを、土祭り、地祭り、地祝いなどといいます。今は大手の不動産などは地鎮祭をやらないところも増えてきていますが、地元にある工務店などは行う傾向にあります。
住宅会社を選ぶときの問題 【工務店かハウスメーカーか】
自分で住みたい場所を決めたら、地元の工務店がよいのか、それには捉われず工務店自体のサービスに絞ったほうがよいのかそれによって価格を含めて選択していくことになります。
工務店とハウスメーカーを比較した場合、ハウスメーカーの方がかなり割高になっています。
ハウスメーカーと工務店どこに違いがあるのでしょうか。
ハウスメーカーは工務店より高い!?
しかし、住宅を購入する際に組むローンの手続きをスムーズに行ってもらえるということが大きなメリットなります。
工務店で建てるよりも安心という方も多く、費用が高くても安心を買うということでハウスメーカーを選ぶ人も多いそうです。
工務店なら安く建てられる場合が多い!?
さらに、工務店では安く資材を仕入れて建てるなどの工夫がされている場合も多く、その点においても住宅を建築する費用を削減できる可能性が大きくなります。
ハウスメーカー、工務店それぞれの特徴をご紹介しましたが、ハウスメーカーのような大規模な会社の場合、経営の安定性においてメリットとなることがあります。
家を建ててから困ったことなどが発生した場合に、仮に立ててもらった業者が廃業しなくなっていた場合、アフターフォローを受けれなくなる可能性があります。
その為、比較的経営が安定している場合が多いハウスメーカーでは、その心配を軽減することができます。
工務店の中でも、特に地元に密着した業者などでは、欠陥住宅を出し地元の評判を落としてしまえば、会社の存続に関わるため、品質面においてもメリットとなる場合が多くあります。その為、欠陥住宅を出さないように、現場の管理監視が行われる場合が多くなっています。それにより品質の良い家が提供される可能性が高まります。
家を建てた後の保証についても検討しておく!
工務店の場合、住宅を建てた後の保証が充実している場合が多いということもメリットとしてあります。
業者側は、竣工後10年間の瑕疵責任を負うことが義務付けられています。
その為、特に竣工後10年間の間に、建物に問題が発生する場合は、瑕疵責任で保証をしてもらえる場合が多くなっています。
また、業者によっては独自に20年間瑕疵責任を保証するなどのサービスを行っている場合もあるため、業者を選ぶ際にその点も考慮して選ぶことも重要になります。
特に一戸建てについては、購入後の使用期間が長く、建築当初の問題が後々発生する可能性も高くなります。
その為、保証が充実しているかということは購入時に重要なポイントとなってきます。
坪単価にも違いがある!
坪単価とは、家を建てるときの床面積1坪当たりの工事費のことです。
坪とは面積や長さの単位です。1坪は1間*1間です。すなわち1.1818メートル*1.1818メートル=3.3057平米となり1坪の事を畳およそ二枚分と表現する事もあります。
ですから6畳は約3坪ということになるでしょう。
坪単価での比較をすると工務店では同じ仕様、面積でも坪単価が異なることがあります。
同じ仕様で、同じ大きさなのに、坪単価になぜ違いがでるのでしょう。
坪単価には基準はなく、各社工務店等により算出方法が異なります。
各社工務店等は坪単価をどのような算出方法で金額を出しているのか確認する必要があるでしょう。
坪単価を算出する際には、法延床面積か施工床面積のどちらかが使用されています。
どれを使用するかで坪単価は大きく変わってしまいます。
小さな家はツボ単価が高くなると考えられています。
それは小さな家でも、大きな家でも、お風呂、キッチン、トイレなどの住宅設備があります。キッチン200万円、お風呂100万円、トイレ50万円とした場合、大きい家は坪単価は低くなり、小さい家は坪単価が高くなります。
家の形でも坪単価が高くなることがあります。
同じ面積でも、家の形が違うことにより外壁面積が変わります。面積が変われば、坪単価も変わるのです。
つまり坪単価だけの判断で家を建てることは不可能だといえるでしょう。
家は坪単価×建物面積で建てることができません。
家の総費用は、本体工事費、付帯工事費、諸費用という3つの要素があります。
本体工事費、付帯工事費で建築工事費になりますが、一般的にメーカー型の家づくりでは坪単価は本体工事費だけです。
坪単価で家の総費用が出るというわけではなく、実は家の総費用に対して70から75%の割合のため、後々費用で困らないためにも家を建てる費用を考える際には総額で考えることが重要です。
本体工事費とは建物としてほぼ完成した状態につくりあげていくための費用をいいます。
本体工事費には、躯体工事費と仕上げ工事費と設備工事費の三つを足したものです。
・躯体工事費・・・基礎つくり、柱、梁を組むこと
・仕上げ工事費・・・外壁塗装や内装のクロス貼り、床のフローリング工事のこと
・設備工事費・・・建具や造作家具、キッチン、トイレ、浴槽などの取付や、電気や水道の内部配線、配管工事のこと
これら費用を考えた上で見積もりを依頼しましょう。
金額はもちろん総額で判断し、別途工事がないかどうかを確認しましょう。不明な点はすべて質問し、不明な点は質問し些細なことであっても疑問を残すことなく納得してから契約することが重要です。
工法・資材によっても金額は変わる!
一戸建ての建築価格は工法によって大きく異なりますし、使用する資材によっても異なってきます。
木造と鉄骨では当然のことながら建築費は違いますし、同じ木造でも工法が異なれば建築費も異なります。
それでも、建築費の相場が動くと言われるのは、住宅着工数の変動による人件費や資材の価格に変動が生じるからです。
住宅ローン減税が見直されて、住宅ローンの利用者にとって減税幅が拡大するような局面では、住宅を購入する人が増加します。
また、景気が上向いて住宅需要が高まる環境においても住宅を建築する人が増加します。
住宅の着工数が増加すると工務店やハウスメーカーは職人の確保が難しくなって、それだけ人件費が高騰します。
それが住宅価格の相場に影響を与えることが少なくありません。
現状でも東京オリンピックを控えてインフラの整備が始まっていることから、建築関係は人手不足による人件費の高騰が始まっており、建築価格は上昇しています。
為替相場によっても建築価格は変動します。
木材などの資材は輸入に頼っている面があって、円安になると輸入価格は上昇します。
それが建築費にも影響を与えるのです。建築関係の価格が全体的に変動することを相場の変動と呼んでいます。
社会情勢によっても価格が変動する!
住宅は契約をしてから、着工して完成するまでに一定の時間がかかりますので、価格に影響が出るのは少し遅れてからになります。ハウスメーカーは住宅を販売する立場ですので、価格が高過ぎては売れなくなってしまいます。
購入を検討している人は、価格の上昇を敏感に察知しますので、買い控えが生じることも懸念されます。
消費税率の上昇によって、住宅の販売が落ち込んでいる環境下で更に価格が上昇したのでは、販売が低迷しますので利幅を削ってでも建築価格の上昇を一定の範囲内に留めるようにしているのが実態です。
このような経営努力によって、ある程度は価格の上昇が抑えられていますが、少子高齢化社会になって、バリアフリーなどのリフォーム需要が増加していることも影響しています。社会情勢も建築価格の相場に影響を与える一因となっています。
家を建てるには、土地代の価格、建物代の価格の他にさまざまな費用がかかります。
せっかくいろいろな予算計画を立てたのに、予算オーバーしてしまい返済に苦労しないために、経費を細かくチェックする必要があります。