マンションの物件を持っている方の中には、賃貸として人に貸している方もいるのではないでしょうか?
と思った時に、賃貸中の物件を売却することは可能なのでしょうか?
現在賃貸中の物件を売却しようとしたら、どのようにすればいいのでしょうか?
今回は、賃貸中の物件を売却できるのか?方法はどうするのか?についてご紹介していきたいと思います。
賃貸中の物件は高く売れない!
投資用物件の場合は、高値で売却することができないんです。
買い手が自ら住むために購入する物件
評価方法:近隣事例比較法
買い手が住むのではなく、人に貸して家賃を得るための物件
評価方法:収益還元法
投資用物件の場合、買い手は住宅ローンではなく、投資用ローンを使用します。
投資用ローンは住宅ローンよりも金利がとても高く、融資額は売買価格の約70%となってしまいます。
また、投資用物件と居住用物件では物件の評価方法(査定価格)も変わってきます。
つまり、同じ物件だとしても
・買い手が居住用物件と投資用物件では銀行から借りられる金額が違う
・居住用物件と投資用物件では、物件の査定価格が違う
そのため、売却価格も大きく変わってくるということです。
賃貸中の物件は借り手の退居後に売却する!
賃貸中に無理やり物件を売却せず、借り手が退居した後に賃貸募集をせず、居住用物件として売却することが大切です。
投資用物件では、買い手が少なくなり売却価格も低くなってしまいますが、退居後の物件であれば居住用物件として買い手も増え売却価格も高くなります。
というどうしてもという理由がない限り、賃貸中に物件を売却するのはやめておきましょう。
賃貸解約からの売却の流れ
賃借人から解約予告通知書を受け取る(賃貸借契約書に基づき、1,2か月前に通知するのが普通)
↓
賃借人が退居後、原状回復の確認
原状回復するための見積もりや負担額を計算し、原状回復をする
賃借人から解約予告通知書を受け取った時点で、不動産会社に机上査定を依頼しておき、退居後に訪問査定を依頼すると、その後の売却がスムーズになります。
マンション売却の査定価格をどうとらえるか!?で、査定方法について詳しくご紹介しています。
賃貸中の物件は借り手に売却する!
先ほど、賃貸中の物件は買い手が住宅ローンを使えないため高く売ることができないとお話しましたが、借り手が購入してくれるのであれば、居住用物件としての購入になるため住宅ローンを利用することができます。
注意!ワンルームマンションでの売却は難しい
40㎡以下の面積の物件では住宅ローンを利用できないですし、借り手が購入してくれる可能性は低くなります。
借り手への売却は、ワンルームマンションでは難しいことを覚えておきましょう。
賃貸中の借り手が物件を購入する理由は何でしょうか?
それは、気に入った物件を賃料と同じくらいの金額を払えば購入できるということです。
毎月賃料として15万円支払っている場合
賃料と同じ支払金額の住宅ローンを借りると、約5000万円のマンションを購入できます。
物件を購入すれば、管理費や修繕積立金、固定資産税の支払いが必要となりますが、15万円の賃料の物件が5000万円以下であれば、月々の支払う金額は15万円以下になります。
つまり、賃料よりも住宅ローンのほうが安いため、借り手が住んでいる物件を購入するということは買い手にもメリットになるのです。
賃貸中の物件を買ってくれる借り手の特徴とは?
買い手になる可能性が高い借り手は
・何度も更新している借り手
・子どもがいる借り手
・住宅ローンを組むことができる借り手
何度も更新している借り手の場合、その物件をとても気に入っていたり他の場所に引っ越したくないという方です。
賃料よりも住宅ローンの方が安いということを提案すれば、
と購入を前向きに検討してくれる可能性が高くなります。
また、借り手に子どもがいる場合は、子どもを転校させたくないという理由から引っ越したくないと考えている方が多いです。
特に小学生の子どもがいる借り手の場合は、転校しないためには学区内にいることが重要なので住み続けることを考えている借り手が多くなります。
そのため、借り手から買い手になってくれる可能性が高くなるのです。
何度も更新している借り手や子どものいる借り手に当てはまっていても、住宅ローンを組むことができなければ買い手になる可能性は低くなってしまいます。
そのため、この借り手は住宅ローンを組むことができるのか判断することが一番重要になります。
売りやすいマンションと売りにくいマンションの特徴とは?で、買い手が物件を購入する理由をご紹介していますので、参考にしてみてください。
借り手が買い手になれるのかを確認する!
借り手が住宅ローンを組めないのに、買い手になることを提案しても売却はできません。
そのため、借り手が不動産購入ができる人なのかを確認するために、借り手の入居時の審査資料を見てみましょう。
入居時の審査資料とは?
・本人確認資料
・印鑑証明書
・源泉徴収票
これらの資料を入居時に審査資料として管理会社から受け取っています。
審査資料は、借り手がどの企業で働いていて、年収はどのくらいなのかわかる書類となっています。
一般的に、住宅ローンは自営業者は組みづらく、会社員は組みやすくなっています。
このようなことを、事前に確認した上で借り手に、物件の購入を提案してみてください。
賃貸中の物件を売却するためには、借り手に購入してもらうか、借り手が解約してから売却する2通りがあります。
現在、賃貸中で売却したい!と考えているのであれば、
・その借り手は購入してくれそうなのか
・購入してくれないとしたら、解約まで待つことができるのか
ということをまず検討してみてください。